シェルティとラフコリーの違いは?大きさ・毛色・性格を比較
更新日:19 時間前
シェルティを見て「小さなコリーみたい!」と思ったことはありませんか?
長い毛に包まれた首元、細長い顔立ち、優雅なシルエット。シェットランド・シープドッグ(シェルティ)とラフ・コリーは、確かによく似ています。
しかし、シェルティはラフコリーの子犬でも、小さいサイズのラフコリーでもありません。別々に登録されている犬種です。
最大の違いは成犬の体格。ほかにも、犬種が生まれた背景や、公認されている毛色、犬種標準に書かれた性格の特徴が異なります。
この記事では、ジャパンケネルクラブ(JKC)が公開する犬種標準を中心に、2犬種の共通点と違いをわかりやすく比較します。

まず結論|シェルティとラフコリーの違いを一覧で比較
比較項目 | シェルティ | ラフコリー |
正式な犬種名 | シェットランド・シープドッグ | ラフ・コリー |
主な成り立ち | 英国シェットランド諸島 | 英国スコットランドの牧羊犬 |
JKCの理想体高・オス | 37cm | 61cm |
JKCの理想体高・メス | 35.5cm | 56cm |
毛並み | 豊かな長毛・ダブルコート | 豊かな長毛・ダブルコート |
JKCの公認毛色 | セーブル、トライカラー、ブルーマール、ブラック&ホワイト、ブラック&タン | セーブル&ホワイト、トライカラー、ブルーマール |
犬種標準での特徴 | 活動的で知的、飼い主への愛情が深い | 親しみやすく、過度に神経質でも攻撃的でもない |
※体高は「地面から肩までの高さ」です。掲載した数字はJKCの理想値であり、平均値でも、すべての成犬に当てはまる値でもありません。また、性格は犬種の一般的な説明であり、個々の犬に必ず当てはまるものではありません。
違い①|最も分かりやすいのは体の大きさ
シェルティの理想体高はオス37cm、メス35.5cm
JKCのシェットランド・シープドッグの犬種標準では、理想体高はオス37cm、メス35.5cmと示されています。
小柄でも、首元の豊かな被毛や長い脚の見え方によって、写真では実際より大きく見えることがあります。
ラフコリーの理想体高はオス61cm、メス56cm
ラフ・コリーの犬種標準では、理想体高はオス61cm、メス56cmです。
同じ性別の理想体高を比べると、オスで24cm、メスで20.5cmの差があります。

なお、これは平均身長や体重を比較した数字ではありません。犬種標準上の「理想体高」を並べたものです。実際の犬のサイズには個体差があります。
写真だけで見分けたいときは、顔のアップよりも、全身が写った写真を見る方が体格差を理解しやすくなります。
違い②|顔つきと毛並みは似ているけれど同じではない
2犬種は、長い鼻先や豊かな首まわりの毛など、共通した印象を持ちます。しかし、顔のパーツの配置や全体のバランスには違いがあります。
アメリカンケネルクラブ(AKC)の犬種比較でも、目の形・目の位置・額から鼻先へ移る部分(ストップ)などに違いがあると説明されています。
シェルティは小柄な体と豊かな首まわりの毛が特徴
JKCはシェルティについて、均整のとれた小型の長毛犬で、豊かな被毛や首元のメーン・フリルなどが特徴であると説明しています。
ラフコリーはより大きな体格と優雅な輪郭が特徴
ラフコリーについては、体全体のバランスや優雅な外貌が犬種標準で重視されています。
首まわりの毛が豊かで、顔立ちが似ていても、成犬としての体格やプロポーションには大きな違いがあります。

ただし、一枚の顔写真だけで犬種を断定するのは避けましょう。
撮影距離、年齢、毛量、顔の角度によって見え方が変わるため、全身の特徴や犬種登録の情報も合わせて確認することが重要です。
違い③|毛色には共通点も、認められる種類の違いもある
セーブルやトライカラー、ブルーマールは、どちらの犬種にも見られる毛色です。
一方、JKCが認める毛色の一覧には違いがあります。
シェルティで認められている毛色
JKCの犬種標準には、次の毛色が記載されています。
セーブル:薄いゴールドから濃いマホガニーまでの色合い
トライカラー:黒を主体とし、タンの模様が入る毛色
ブルーマール:銀青色をベースに黒い斑模様が入る毛色
ブラック&ホワイト
ブラック&タン
同じセーブルでも、色の濃淡や模様は個体によって異なります。
ラフコリーで認められている毛色
JKCが挙げるラフコリーの毛色は次の3種類です。
セーブル・アンド・ホワイト
トライカラー
ブルーマール
ラフコリーでは、首元や胸、脚、尾の先などに見られる白い模様も犬種標準で説明されています。

毛色の名前が似ているから同じ犬種というわけではありません。
ここでいう「公認毛色」はJKCの犬種標準に記された区分で、毛色の名前だけで血統や犬種を証明することはできません。
写真の照明や加工によって色が違って見える場合もあるため、詳しい毛色を知りたい場合は公式基準と照合しましょう。
違い④|犬種が育った場所と歴史
シェルティはシェットランド諸島にルーツを持つ
シェルティは、英国の北に位置するシェットランド諸島で発展した犬種です。
AKCの犬種史では、島での家畜の管理や農場の仕事を担ってきた小型の犬たちを背景に、後にコリーなどとの交配も関係して現在の犬種が形成されたことが紹介されています。
つまり、外見上ラフコリーによく似ていても、単にラフコリーを小さくしただけの犬ではありません。
ラフコリーはスコットランドの牧羊犬として発展
ラフコリーには、スコットランドの丘陵地帯で羊の群れを扱ってきた歴史があります。
JKCも牧羊犬としての背景を紹介しており、現在の優雅な外見だけでなく、働く犬としての歴史も持っています。
同じ英国にルーツを持ち、どちらも牧羊の仕事と関係がありますが、それぞれ独立した犬種として発展してきました。
違い⑤|性格はどちらが穏やか?飼いやすい?
性格については、犬種ごとの一般的な傾向と、一頭一頭の実際の個性を分けることが大切です。
JKCはシェルティを、機敏でやさしく、知的で活動的、飼い主に愛情深く反応する犬種と説明しています。また、知らない人にはすぐに打ち解けないことがあるとも記載しています。
ラフコリーについては、親しみやすく、神経質すぎたり攻撃的であったりしない性質が犬種標準で説明されています。
ただし、ここから「シェルティは必ず吠える」「ラフコリーなら絶対に穏やか」と判断することはできません。
性格や暮らしやすさは、犬の年齢、育った環境、経験、健康状態、飼い主との生活などによっても変わります。
犬種は特徴を知る手がかりであって、個々の犬の性格を保証するものではありません。
暮らしで考えたい3つの違い
2犬種のどちらかを迎えようとしている場合は、見た目の好みだけでなく、暮らしの条件を考えてみましょう。
1. 体格に合った生活用品とスペース
ラフコリーはシェルティより大柄なため、ベッドや移動用品、犬が十分に方向転換できる場所などは、実際の体格に合わせて選ぶ必要があります。
ただし、小柄なシェルティでも活動や休息のための環境づくりは必要です。体格だけで飼いやすさを決めることはできません。
2. 長い被毛の手入れ
両犬種とも豊かな被毛を持ち、AKCは二重構造の被毛であることを共通点として説明しています。
毛のもつれや汚れを確認しながら、犬の状態に合った手入れを考えましょう。
被毛の量、抜け毛、ブラッシングを嫌がるかどうかにも個体差があります。
3. 遊びと休息のバランス
両犬種には牧羊犬としての背景があり、人との活動を楽しむ犬もいます。
一方、必要な運動や遊びの量は犬ごとに異なります。
何時間も動かせばよいというわけではなく、犬が落ち着いて休める環境も大切です。

よくある質問
Q. シェルティはラフコリーの小型版ですか?
いいえ。外見は似ていますが、JKCとAKCはいずれも別の犬種として扱っています。
シェルティには独自の犬種史や犬種標準があります。
Q. シェルティの子犬とラフコリーの成犬は見分けられる?
体格は大きな手がかりですが、成長段階が異なる犬を一枚の写真だけで確実に見分けるのは難しい場合があります。
成長過程や全身の特徴、登録情報を確認しましょう。
Q. セーブルのシェルティとセーブルのラフコリーは同じ毛色ですか?
似た色合いはありますが、犬種ごとに標準上の記載が異なります。
毛色の名前だけで犬種を判断することはできません。
Q. 「コリー」と呼ばれる犬は、すべてラフコリーですか?
いいえ。「コリー」という言葉が犬種名に入っていても、ラフ・コリー、スムース・コリー、ボーダー・コリーなど、別々の犬種があります。
この記事は、長毛のラフ・コリーとシェットランド・シープドッグの比較です。
Q. シェルティとラフコリーはどちらが飼いやすい?
犬種名だけで優劣は決められません。
犬の体格に合う生活環境、日々の世話、運動や休息、被毛の手入れ、その犬の個性などを総合的に考えることが重要です。
まとめ|似ている2犬種の一番の違いは成犬の体格
シェルティとラフコリーは、長い被毛や牧羊犬としての歴史など、共通する特徴がある別々の犬種です。
最も分かりやすい違いは、JKCの理想体高でオス24cm、メス20.5cmの差があること。
毛色の種類や犬種の歴史、標準に記載された性格の特徴にも違いがあります。
犬種の一般情報だけでは分からない魅力も、一頭一頭の犬にはあります。
写真を見比べたり、犬種について調べたりするときは、似ている部分と違う部分の両方を楽しんでみましょう。
参考資料
ジャパンケネルクラブ「シェットランド・シープドッグ」https://www.jkc.or.jp/breeds/shetland-sheepdog/
ジャパンケネルクラブ「ラフ・コリー」https://www.jkc.or.jp/breeds/rough-collie/
American Kennel Club「Collie vs. Shetland Sheepdog: How to Tell the Difference」https://www.akc.org/expert-advice/dog-breeds/collie-versus-shetland-sheepdog-tell-difference/
American Kennel Club「Shetland Sheepdog History: A Pint-Sized Package」https://www.akc.org/expert-advice/dog-breeds/shetland-sheepdog-history/
ジャパンケネルクラブ「スムース・コリー」https://www.jkc.or.jp/breeds/smooth-collie/






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