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柴犬のしっぽは何種類?巻き尾と差し尾の違い・見分け方を図解

執筆者の写真: s3hkry
s3hkry
3 日前
読了時間: 8分

更新日:19 時間前

柴犬といえば、背中の上で「くるん」と巻いたしっぽ。後ろ姿を見るだけでも、思わず目を引く特徴です。

でも、柴犬のしっぽはすべて同じ形ではありません。丸く輪を描くように巻いている犬もいれば、背中の上に弧を描くように立ち、輪になっていない犬もいます。

日本犬保存会が解説する日本犬標準では、尾の基本的な形は「巻尾(まきお)」と「差尾(さしお)」です。

一方、一般的な犬の解説記事では、巻き方や向きによってさらに細かく呼び分けることもあります。

この記事では、公式の犬種標準と一般的な細分類を分けながら、しっぽの形の違い、写真での見分け方、気を付けたい変化まで解説します。


自然の中で立つ赤柴の背中と丸く巻いたしっぽのイメージ


まず結論|柴犬のしっぽは「巻尾」と「差尾」が基本


公益社団法人日本犬保存会の「日本犬標準の解説」では、日本犬の尾について、適度に太く力強いことに加え、巻尾か差尾であることが説明されています。

この基準に沿って、大きな違いを比較してみましょう。


比較する点

巻尾(まきお)

差尾(さしお)

基本的な形

背中の上で巻いている

輪を作らず、前方へ傾いている

横から見た印象

尾の先が付け根の方へ回り込む

背中の上に弧を描くように伸びる

後ろから見た印象

巻く向きや輪の形が分かりやすい

丸い輪にならない

見分けるポイント

尾が巻いて輪や渦のようになっているか

巻かずに前へ傾いているか

「差尾」は、単にしっぽが下に垂れた状態を指す言葉ではありません。

なお、この表は形を理解するための整理であり、どちらが優れているかを示すものではありません。

犬種標準は犬の外貌などを記した基準であって、家庭犬の健康や魅力を順位付けするものではありません。



巻尾(まきお)とは?背中の上で巻くしっぽ


巻尾は、その名のとおり、しっぽが背中の上で巻いている形です。

柴犬の後ろ姿としてよく知られる、くるりとした輪や渦のような形がこれに当たります。

ただし、巻尾といっても形は一様ではありません。しっぽの先が背中の右寄りに見える犬も左寄りに見える犬もおり、巻き具合にも個体差があります。


巻く向きや強さも同じではない


一般的な犬の解説では、巻尾の中を「右巻」「左巻」「二重巻」「車巻」「半巻」などと呼び分ける例があります。

例えば、右巻・左巻は巻く方向の違いを、二重巻は巻き方の強さを、車巻は背骨に沿うような巻き方を説明する呼び名です。

ただし、これらの細かな名称を、すべて日本犬保存会が独立した正式な9種類として規定しているわけではありません。

写真の角度や犬の動きによって見え方も変わるので、写真1枚だけで無理に細かな名前を確定する必要はありません。



差尾(さしお)とは?巻かずに前方へ傾くしっぽ


日本犬保存会は、差尾について巻かずに前方へ傾斜した尾と説明しています。

つまり、背中の上に持ち上がり、先端が前の方へ向くような形であっても、巻尾のような輪にはならないのが特徴です。

輪ができていないからといって、必ずしもしっぽに異常があるわけではありません。

日本犬保存会の解説には、差尾は紀州犬によく見られるという説明もあります。

これは柴犬に差尾が存在しないという意味ではなく、日本犬に見られる尾の形を説明したものです。


差尾と「垂れ尾」は同じではない


ここは特に間違えやすい点です。

  • 差尾: 巻かずに前方へ傾いた、尾の形を表す言葉

  • しっぽを下げる: そのときの姿勢や状況によって、普段より低く保持している状態

普段は巻いたしっぽの犬が、一時的にしっぽを下げることもあります。それだけで、その犬のしっぽの種類が「差尾になった」と考える必要はありません。


柴犬の巻き尾と差し尾の形の違いを横から比較した図解


「柴犬のしっぽは9種類」という情報は本当?


柴犬のしっぽについて調べると、「8種類」「9種類」など、記事によって違う数字が出てくることがあります。

これは基本的な形の分類と、細かな形の呼び分けを数えているかどうかが異なるためです。

例えば、犬の情報サイト「いぬのきもちWEB MAGAZINE」では、左巻、右巻、右二重巻、左二重巻、車巻、半巻、差尾、半差巻、太刀尾などの名称が紹介されています。

一方、日本犬保存会の日本犬標準の解説で示される基本は、巻尾と差尾です。

したがって、数を聞かれたときには次のように理解すると整理しやすくなります。


犬種標準を説明するなら「巻尾と差尾」が基本。巻き方をさらに詳しく表す記事では、複数の細かな名称が使われることもある。


「9種類あるから、愛犬の尾も必ずそのどれかに当てはめなければならない」ということではありません。



巻尾と差尾を写真で見分ける3つのポイント

違いを確認するときは、犬が自然に立っている姿を観察しましょう。


1. 横から見て、先端がどこへ向いているか確認する


横向きの写真では、しっぽの付け根から先端までのカーブが分かりやすくなります。

背中の上で輪を描くように回り込んでいるか、巻かずに前方へ傾いているかを見てみましょう。

長い毛によって輪郭が隠れていることもあります。

毛の外側の形だけで判断しにくい場合は、別の角度からも確認します。


2. 後ろから見て、巻く向きや輪の形を確かめる


後ろからの写真では、左右どちらに尾が寄っているか、輪の形がどのように見えるかが分かりやすくなります。

ただし、体をひねっていたり、振り返っていたりすると見え方が変わります。

なるべく自然な姿勢の写真を選びましょう。


3. 一瞬の写真ではなく、普段の姿と比べる


走っているとき、休んでいるとき、周囲に注意を向けているときでは、しっぽの位置や動きが変わる場合があります。

そのため、しっぽの種類を知りたいときは、1枚だけで決めず、普段の姿も見て判断することが大切です。

しっぽを無理に伸ばしたり、押さえたりして確かめる必要はありません。


柴犬のしっぽを横・後ろ・普段の姿から観察する3つのポイントの図解


しっぽの形と性格・気持ちは関係する?


「右巻の柴犬は活発」「差尾の柴犬はおとなしい」といった話を目にすることがあるかもしれません。

しかし、日本犬保存会の犬種標準は、尾の巻く向きによって性格が決まると示した資料ではありません。

しっぽの形だけで、性格や気持ちを判定することは避けましょう。


生まれつきの形と、その瞬間のしぐさは別


犬は、周囲の状況や体の状態に応じて、しっぽの高さや動きを変えることがあります。

犬の気持ちを考えるときは、しっぽだけでなく、耳、目、口元、体の緊張、犬が置かれている状況を一緒に観察する方が適切です。

例えば、しっぽを振っていても、体が硬く緊張している場合があります。

「しっぽを振る=必ずうれしい」とも限りません。



いつも巻いているしっぽが下がったら、病気?


普段よりしっぽが低くなったからといって、直ちに病気と断定する必要はありません。

一時的な姿勢の変化の場合もあります。

ただし、突然しっぽがだらりと垂れ、その状態が続く、痛がる、触ろうとすると嫌がる、座りにくそうにするといった様子がある場合は注意が必要です。

獣医療情報を提供するVCA Animal Hospitalsは、犬のしっぽが急に垂れて痛みを伴う病気の一つとして、急性尾筋症(リムバーテイル)を紹介しています。

しっぽの骨や周囲の組織など、別の問題でも似た症状が起こることがあります。

見た目だけで原因を決めず、動物病院で相談してください。

巻尾・差尾という外見上の違いと、突然の痛みを伴う尾の変化は分けて考えましょう。



よくある質問


Q. 柴犬のしっぽは、必ず一周巻いていますか?

いいえ。日本犬保存会の解説では、基本的な尾の形として巻尾と差尾が説明されています。

巻尾でも巻き方には個体差があり、どの犬も同じ輪の形になるわけではありません。


Q. 差尾の柴犬は珍しいのですか?

一般的には巻尾の柴犬がよく紹介されますが、今回確認した日本犬保存会の標準解説には、柴犬の巻尾と差尾の割合を示す統計はありません。

そのため、差尾の柴犬が何%いるかは断定できません。


Q. 右巻と左巻では性格が違いますか?

巻く向きで性格が決まるという根拠は、ここで参照した犬種標準からは読み取れません。

性格は犬ごとの個性や経験も含めて考えましょう。


Q. 差尾は柴犬として認められない形ですか?

日本犬保存会の日本犬標準の解説では巻尾と差尾の両方が示されています。

差尾だから直ちに柴犬ではないということにはなりません。

実際の犬種登録や展覧会の判定は、尾だけでなく、それぞれの団体の基準や全体の特徴に基づきます。


Q. 子犬のしっぽの形は、大きくなっても同じですか?

成長に伴う体つきや被毛、しっぽの見え方には変化が起こりえます。

子犬の一時点の写真だけで、成犬時の細かな巻き方を確実に予測することはできません。


Q. しっぽが急に垂れて戻らないときはどうすればいいですか?

痛みや動きの異常を伴う場合は、獣医師に相談してください。

無理に持ち上げたり、伸ばしたりしないようにしましょう。



まとめ|巻尾と差尾の違いを知ると、柴犬の後ろ姿がもっと楽しい


柴犬のしっぽには、背中の上で巻いている**巻尾(まきお)と、巻かずに前方へ傾く差尾(さしお)**という基本的な形があります。

右巻、左巻、二重巻などの細かな名前も使われますが、それらと公式な基本分類は区別して考えることが大切です。

また、しっぽの形だけで犬種や性格を断定したり、いつもの形と一時的なしぐさを混同したりしないようにしましょう。

違いを知ったうえで自然な立ち姿を観察すると、柴犬一頭一頭の個性が、今まで以上に見えてくるかもしれません。


参考資料

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