シェルティの毛色は何種類?セーブル・トライカラー・ブルーマールなど5つを比較
シェルティ(シェットランド・シープドッグ)といえば、茶色と白のふわふわした毛並みを思い浮かべる方も多いでしょう。でも、黒を中心にした犬や、銀色と黒がまだらになった犬も、同じシェルティです。
「セーブルとトライカラーはどこが違う?」「ブルーマールって青い毛なの?」「バイブラックとブラック&ホワイトは別物?」と、毛色の名称に迷うこともあります。
結論からいうと、ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種標準で記載されているのは、セーブル、トライカラー、ブルーマール、ブラック&ホワイト、ブラック&タンの5つの名称です。
この記事では、JKCの公式犬種標準を基本に、それぞれの見た目と見分け方、海外で使われる別の呼び名、毛色と遺伝に関する注意点を整理します。掲載した犬の写真と比較図はAI生成の説明用イメージであり、実際に登録された5頭を撮影・比較したものではありません。

まず一覧|シェルティの毛色5種類と見分け方
毛色の名前 | 大まかな特徴 | 最初に見る場所 |
セーブル | ゴールド~濃いマホガニーの茶色系。濃淡がある | 背中・首まわりの茶色 |
トライカラー | 黒いボディに、タン(黄褐色)の模様 | 黒い背中と目の上・頬のタン |
ブルーマール | 銀青色を背景に黒いまだら模様 | 背中・胴体の大理石のような模様 |
ブラック&ホワイト | 黒と白の組み合わせ | 胸や首の白い毛、タンの有無 |
ブラック&タン | 黒とタンの組み合わせ | 白い模様がなく、黄褐色の模様があるか |
※これは毛色を見分けるための簡略表です。白いマーキングの位置や色の濃さには個体差があります。写真だけで血統登録上の名称まで確定することはできません。
1.セーブル|ゴールドからマホガニーまで幅広い
セーブルは、シェルティの毛色としてよく知られている茶色系の色です。
JKCでは、淡いゴールドから濃いマホガニーまでの、鮮やかな色調が説明されています。さらに、色に濃淡がある「シェードのあるセーブル」も含まれます。
明るく金色に見える犬もいれば、背中や首まわりに濃い色が混じり、深い赤茶色に見える犬もいます。
セーブルとシェーデッドセーブルの違い
「シェーデッドセーブル」は、茶色の被毛に暗い色の濃淡がある外見を表す呼び名です。
ただし、シェーデッドセーブルをJKCの5分類とは別の6番目の正式毛色として数えるわけではありません。 JKCの標準ではセーブルの項目に「クリアなもの」「シェードのあるもの」という説明が含まれています。
また、光の当たり方や換毛によって写真の色の見え方は変わります。画像の明るさだけで正確な色名を判断するのは難しい場合があります。
2.トライカラー|黒・タン・白が見える毛色
トライカラーは、名前のとおり複数の色がはっきり見える毛色です。シェルティでは、黒いボディを基本に、タン(黄褐色)のマーキングがあることが特徴です。
タンは、目の上、頬、脚などに見られることがあります。胸や首まわりには白い毛がある犬もいます。
JKCの犬種標準では、黒いボディと濃いタン・マーキングが説明されています。
ブラック&ホワイトと間違えやすいところ
黒と白の部分が目立つトライカラーでは、小さなタンの模様が写真で分かりにくいことがあります。
そんなときは、目の上・頬・脚などの黄褐色の部分を確認するのが一つの見分け方です。
ただし、毛の陰、写真の色補正、顔の向きによって見えにくくなるため、正面だけでなく側面や全身も見てください。
3.ブルーマール|銀青色に黒いまだら模様
ブルーマールの「ブルー」は、青い絵の具のような鮮やかな青色を意味するわけではありません。
JKCの犬種標準では、きれいなシルバー・ブルーに、黒が大理石のように散らばる毛色として説明されています。
個体によってはタンの模様も見られます。JKCでは、濃いタン・マーキングが望ましいものの、タンがなくても欠点とはみなされないとされています。
写真で見分ける場合は、顔だけでなく背中や胴体の毛色を確認してみましょう。
ブルーマールと「バイブルー」は違う?
米国のAmerican Shetland Sheepdog Association(ASSA)では、タンのあるブルーマールと、タンのない「バイブルー(bi-blue)」という呼び分けが使われています。
バイブルーは、ブルーマールのまだら模様があり、タンのマーキングが見られないタイプを指します。
一方、JKCの犬種標準では、「バイブルー」という名称を独立した項目として列挙していません。JKCのブルーマールの説明には、タンがなくても欠点ではないと書かれています。
そのため、海外で見かける呼び名と、日本の犬種標準に書かれている正式な分類は分けて理解しましょう。
4.ブラック&ホワイト|黒と白の組み合わせ
ブラック&ホワイトは、名前のとおり黒と白を中心とした毛色です。JKCの犬種標準にも認められる毛色として記載されています。
米国では「バイブラック(bi-black)」と呼ばれることがあります。ASSAの説明では、バイブラックは黒と白があり、タンのマーキングがないタイプです。
トライカラーとの違いを考えるときは、黒い部分の多さではなく、タンがあるかどうかに注目すると分かりやすくなります。
5.ブラック&タン|黒と黄褐色の組み合わせ
ブラック&タンもJKCの犬種標準に記載されている毛色です。黒を基本に、目の上・頬・脚などにタンの模様が見られます。
同標準では、ブラック&タンを白いマーキングの説明から除外しています。ブラック&ホワイトとは違い、黒と黄褐色を中心とした配色として考えます。
「トライカラーと同じでは?」と思うかもしれませんが、白いマーキングを含むかどうかが、見た目の違いを理解するポイントの一つです。

※画像2は色の違いを説明するAI生成イメージです。実際の登録犬ではなく、細かな白い毛や模様の有無まで犬種標準どおりであることを保証するものではありません。
「5種類」と「3種類」、どちらが正しい?
インターネット上では、シェルティの毛色を「3種類」と紹介している記事も見かけます。
この違いは、大きな毛色の系統で数えるか、犬種標準に列挙された名称で数えるかによる場合があります。
JKCの表記は、セーブル・トライカラー・ブルーマール・ブラック&ホワイト・ブラック&タンです。
一方、米国のASSAでは、基本の色として黒・ブルーマール・セーブルを説明し、その組み合わせやマーキングに応じてトライカラー、バイブラック、バイブルーなどの呼び名を使っています。
「シェルティの毛色は何種類?」と答える際には、どの団体の、どの分類方法を使っているかを示す方が正確です。

白い模様の位置にも決まりはある?
シェルティでは、額から鼻筋にかけての白い線(ブレーズ)、首まわり、胸、脚、尾の先などに白いマーキングが見られることがあります。
JKCの犬種標準では、ブラック&タンを除いて、これらの場所の白いマーキングが説明されています。
ただし、白い部分が多いほど必ずよい、少ないと純血種ではない、という意味ではありません。
JKCの標準では、ボディ部分の白い斑は極めて望ましくないと記載されています。これは犬種標準上の評価であり、白い毛の量だけで病気や血統を判断する基準ではありません。
ブルーマールは病気になりやすい?毛色と遺伝を分けて考える
ブルーマールの模様には、色素の分布に関係する「マール(merle)」という遺伝的な仕組みがあります。
カリフォルニア大学デービス校の獣医遺伝学研究所(UC Davis VGL)によると、マールに関連する遺伝的変異を両親から受け継ぐ組み合わせでは、視覚や聴覚などの健康問題が起こるリスクがあります。いわゆる「ダブルマール」に関する注意点です。
ただし、ブルーマールの犬がすべて病気だという意味ではありません。 また、写真の見た目だけでマールの遺伝子型を正確に判定することもできません。
繁殖に関する判断には遺伝学的な知識が必要であり、UC Davis VGLは必要に応じたDNA検査を案内しています。子犬を迎える際に心配があれば、繁殖者や獣医師に、親犬の健康検査や遺伝子検査の状況を確認しましょう。
子犬の毛色は成長すると変わる?
子犬から成犬になるまでの間に、毛の長さや密度、色の濃淡の見え方が変わることがあります。
特にセーブルのように濃淡の幅がある毛色では、成長前後の写真で印象が違って見える場合もあります。
ただし、「何か月で必ずこの色になる」という決まった変化を、すべての子犬に当てはめることはできません。
正確に記録したいなら、同じ場所・自然光・似た角度で写真を残しましょう。色補正した画像や室内の黄色い照明の下では、実際の毛色より赤っぽく、または灰色っぽく見える場合があります。
写真でシェルティの毛色を見分ける3つの手順
ステップ1|全身の基本色を確認する。 背中や胴体が茶色系か、黒か、銀青色のまだら模様かを見ます。
ステップ2|タンの模様を探す。 黒い犬なら、目の上・頬・脚に黄褐色の部分があるか確認します。
ステップ3|白い部分とまだら模様を確認する。 胸・首まわり・脚の白、ブルーマール特有の黒い斑があるかを見比べます。
毛先の色や一枚の写真だけで確信が持てない場合は、動画や別角度の写真を見てみましょう。正式な登録上の毛色は、血統証明書の記載や発行団体の情報も確認することが大切です。
毛色によって性格や賢さは違う?
セーブルだから穏やか、トライカラーだから活発、ブルーマールだから頭がよい、といった決めつけは避けましょう。
犬の行動は、遺伝的背景だけでなく、育ってきた環境や経験、健康状態など複数の要因と関係します。毛色だけを見て、その犬の性格や学習能力を判断することはできません。
実際に犬を迎える場合は、毛色の好みだけではなく、個体の健康状態、生活環境、繁殖者による説明、飼育に必要な時間や手入れも確認しましょう。
よくある質問
Q.シェルティの毛色は正式には何種類ですか?
JKCの犬種標準では、セーブル、トライカラー、ブルーマール、ブラック&ホワイト、ブラック&タンの5つの名称が記載されています。海外では大きな系統とその組み合わせで呼び方が異なる場合があります。
Q.セーブルとマホガニーは別の毛色ですか?
JKCの標準では、セーブルは淡いゴールドから濃いマホガニーまでの色調を含みます。マホガニーは濃い赤茶色を表す言葉として使われますが、ここでは独立した6番目の毛色ではありません。
Q.バイブラックとブラック&ホワイトは同じですか?
米国のASSAが説明するバイブラックは、黒と白があり、タンのマーキングがないタイプです。JKCのブラック&ホワイトと対応する呼び方として理解できますが、登録書類に使われる正式な記載は発行団体に確認してください。
Q.バイブルーもJKCの正式な毛色ですか?
JKCの犬種標準では「バイブルー」を独立項目として列挙していません。ブルーマールについては、タンのマーキングがなくても欠点とはみなさないと説明しています。
Q.ブルーマールの子は全員、目や耳に問題があるのですか?
いいえ。ブルーマールという見た目だけで病気を判断することはできません。問題となるのは遺伝子型や繁殖の組み合わせなどであり、心配な場合は獣医師と遺伝学に詳しい専門家に相談してください。
Q.写真だけで毛色を確定できますか?
見た目の候補を絞ることはできますが、光の色や写真の角度、子犬からの成長によって違って見える場合があります。血統登録上の毛色の確認には、正式な登録情報も役立ちます。
まとめ|シェルティの毛色は5つの名称を基本に見分けよう
シェルティの毛色には、ゴールドから赤茶色のセーブル、黒とタンが特徴のトライカラー、銀青色のまだら模様を持つブルーマール、そしてブラック&ホワイト、ブラック&タンがあります。
まずは背中の基本色を見て、次にタン・白・まだら模様の有無を確認すると、それぞれの特徴を整理しやすくなります。
同じ毛色名でも濃淡や模様には違いがあるため、見た目だけで優劣や健康状態を判断せず、個々のシェルティの魅力を大切にしましょう。
シェルティの見た目の特徴については、関連記事「シェルティとラフコリーの違い」も参考にしてください。
参考資料
一般社団法人ジャパンケネルクラブ「シェットランド・シープドッグ|毛色」https://www.jkc.or.jp/breeds/shetland-sheepdog/
The Royal Kennel Club「Shetland Sheepdog – Breed Standard」https://www.royalkennelclub.com/breed-standards/pastoral/shetland-sheepdog/
American Shetland Sheepdog Association「Shetland Sheepdog Standard Colors」https://www.americanshetlandsheepdogassociation.org/sheltie-colors/
American Shetland Sheepdog Association「Is the Sheltie right for you?」https://www.americanshetlandsheepdogassociation.org/is-the-sheltie-right-for-you/
UC Davis Veterinary Genetics Laboratory「Merle」https://vgl.vetmed.ucdavis.edu/test/merle








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